なまずの蒲焼き

昨日は土用の丑の日だったので、僕もうなぎをいただきましたが、近年は養殖に用いるシラスウナギの不漁が深刻化するなど資源の枯渇が問題になっています。そのため、うなぎの蒲焼きの代用品がいろいろと考案されています。

ナマズもそのひとつです。特に近畿大学が開発した「ウナギ味のナマズ」は、餌と水質を工夫して食味をウナギに近づけた養殖ナマズは一時期話題になりました。ダイエーグルメシティでも時々売られています。

昨年は土用の期間に丑の日が2回めぐってくる年だったので、「二の丑」にはウナギ丼ではなく、ナマズ丼をいただきました。見た目はウナ丼にかなり近づいています。

これをきっかけに、その後も、時々、ナマズの蒲焼きを買って食べているのですが、供給体制が充実していないのか、グルメシティではいつも売っているわけではなく、食べたいなと思ったときにちょうど売られていれば買う、という感じです。

で、肝心の味ですが、残念ながら、まだまだ「ウナギ味」にはなっていません。なので、ウナギのつもりで口に入れると違和感を覚えるでしょうが、最初からウナギとは別物としていただけば、いたって美味しい白身魚です。

最大の違いはやはり脂です。ナマズの蒲焼きを味わうことで、ウナギの脂のすごさにあらためて気付かされます。これからさらに改良が進められるのでしょうが、ナマズでウナギの味を完全に再現するのはさすがに難しいのかもしれません。

ナマズとは別に、ウナギの蒲焼きに似せた蒲鉾もあるようで、あるいは、こちらのほうがウナギの味は再現しやすいのではないかという気もします。一度試してみたいと思っているところです。

ウナギ資源の枯渇は深刻です。卵からの完全養殖は技術的には可能になりましたが、商業ベースで可能になるのはいつごろになるのか、まだわかりません。代用品のレベルアップと普及がウナギ資源の保護に役立つことを願いたいと思います。