金平糖が出来る仕組み-金平糖の語源・由来・なぜ角が出来るの?
昔懐かしいお菓子「金平糖」。誰もが一度は口にしたことがある金平糖は、その手間と手作りの暖かさ、鮮やかな彩りが好まれ、結婚式の引出物として出されるなど、高級和菓子としての一面もあります。
金平糖の語源と由来
金平糖の故郷は実はとても遠い、ポルトガル。
1569年にポルトガルの宣教師が織田信長に献上したのが始まりだと言われています。
金平糖の語源は、ポルトガルでお菓子を意味する「コンフェイトス」(お菓子の総称)。
430年以上前の戦国時代に伝わった金平糖は、今も遠くポルトガルで作られています。織田信長がその時代に口にし、さぞかし驚いたと思われる金平糖を、今この現代に私達が遠い両国で口にする。その歴史を思うととても感慨深く夢があると思いませんか。
金平糖の作り方
金平糖の要、銅鑼(どら)
まず金平糖を作る上で欠かせないのが、 銅鑼(どら)と呼ばれる大きな釜。 この銅鑼(どら)と呼ばれる釜は、実は佐々木製菓のある大阪で発明されたもので、以来盛んに作られるようになりました。微妙に傾斜を付けた大きな釜が熱せられ、ゆっくりと回転している所へ小さなザラメを「核」として投入。さぁ、金平糖の始まりです。
金平糖の素、「ザラメ」と「糖蜜」
銅鑼の傾斜と職人の釜さばきにより、ザラメは回転しながら糖蜜にくるまれていきます。職人が糖蜜を掛けつづけて丸1日。どのぐらい大きくなったと思いますか?熱せられた釜にザラメが投入された後、70℃の「糖蜜」を全体にかけていきます。釜の温度は80℃、1分間に2回転。金平糖職人は、7~8分おきに柄杓で糖蜜をかけ、鍬のような棒でかき混ぜます。1日糖蜜掛けされたザラメ。どのくらい大きくなったか見てみると…なんとたった1mmしか大きくなりません。
小さい金平糖で最低2日、大きいものになると2週間この作業を続けることになります。
その上、気温や湿度にも大きく影響される為、熟練の技が必要となります。温度、(銅鑼の)角度、(糖蜜の)量などさまざまな条件を見ながら微妙に調整をして行きます。そうしないと、ベタついて乾かなくなり角が出なかったり、逆に肌の荒れたようなカサカサの金平糖になってしまうのです。
金平糖作りは職人の長年の経験と勘が頼り。見た目とは違い、かなり奥が深い作業なのです。
金平糖の角(つの)はなぜ出来るの?
金平糖かわいい凸凹の不思議
金平糖の特徴である角。1つの金平糖に角は17~36個程度あると言われています。実は、この角が何故出来るのかという、はっきりとした理由は分かっていません。
しかし一説によると、釜の表面に張り付いた1点が、釜が回転することにより引っ張られて盛り上がり、転がるうちにこの1点ばかりがくっつくようになる。 その作業を繰り返すことで、表面にいくつかこうした点ができ、次第に凸凹がはっきりしてくる、と言われています。
今までも、これからも。
昔の金平糖工場昔の工場の様子
佐々木製菓では昭和4年から今もなお金平糖作りを手掛けています。 当時、大阪に工場が30軒はありました。しかし、冷房をかけてもまったく効かない暑い工場で作業を続けるのは並大抵ではなく、職人が減る一方。
その暑さは過酷で、新人の職人は入社2週間程は毎日のようにのぼせて鼻血を出す程。今では金平糖を製造する会社はめっきり少なくなってしまいました。
金平糖の生産には時間がかかる為、現在では注文をいただいても追いつかないこともしばしばです。歴史が古く夢のある金平糖を後世にも伝えて行きたいと、今日も職人が丁寧に製造しています。
金平糖の奥深いお話、面白く読ませていただきました。ありがとうございました。
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面白く読んでよかったです。こちらこそ。コメントありがとうございます。
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リンク先の文章とほとんど同じなのですが、中の人なのですか?
@OriginalWorks
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そうではありません。
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