「自由を売る市場」第二版(改訂版)刊行にあたり

in liberty •  8 years ago  (edited)

モリス・タネヒル&リンダ・タネヒルの「自由を売る市場」の改訂版を
http://laissezfaireuniversity.web.fc2.com/

http://laissezfaireuniversity.x10host.com/TheMarketForLiberty/
に公開します。改訂版は初版の題名「自由への市場」から「自由を売る市場」に改めました。こちらの名前の方が原文の意味により近いと思います。

改訂版では本書でよく用いられる最も基本的な用語「集団主義」の定義をより厳密にしました。訳注に載せた説明書きをここにも掲載します:

【訳注】英語の「collectivism」の直訳ではあるが、現代の日本人には馴染みの無い、辞書から抹殺されている用語である。集団主義とは集団を実体のある一種の生命体として捉え、意識や意志を持つかのように考える恣意的な観念を基本とする思想(イデオロギー)のことである。これは、個人の意志が尊重されているか否かを問う倫理学的な言葉であり、心理学的な意味や物理学的な意味では使用されていない。従って、例えば、個人が自分の意志で集団に加わって電車に乗ることなどは集団主義の範疇にない。

従って、集団主義とは誤った現実の認識の仕方から生じた思想なのです。つまり客観的な概念ではありません。客観的な概念でないため、この主義に則った体系(政府制度)は当然、悲劇を招きます。これは、ちょうどビルの上から飛び降りるのと同様に、たとえ重力が無いと信じていても(誤った現実の認識)、重力が働いているため(客観法則)、飛び降りれば普通生きて帰れません(悲劇)。

本書では自然法則(客観法則)を特に人間性(道徳)、人間社会、経済に適用し、人が作るべき最も現実的な社会を考察しています。そして戦争の撤廃や生活水準の向上がどのように可能なのか極めて科学的に証明しています。実のところ、本書は、ノーベル平和賞やノーベル経済学賞を数千個受賞しても足りないほど素晴らしい内容を記述しています。是非、一読してみてください。ご質問やご指摘ございましたら、喜んで承ります。

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