地図にない独立国家 ワ州潜入 後編

in newbieresteemday •  7 years ago 

テインリンです。
https://steemit.com/newbieresteemday/@kako1/6sqhfv
前回のつづき。


3万人の兵士を率いる最強のワ州支配地域なので物々しいかと思っていましたが、単なる中国の田舎とさほど変わりありません。

兵士がウロウロ歩いているくらいなもんです。
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かっこいいですね。ただこの山岳地帯で砂漠色の軍服が役に立つことは無いでしょうが。

さすがに街の出入り口となると多少は厳しくなります。
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さて、パンサン散策も満足できたので高野秀行が滞在していたムイレ村を目指します。

いつものように街で情報収集するのですが、言葉の壁がそそり立ちます!
彼らはなまった北京語とワ語しか話しません。
「指さし会話帳 ワ語」は(もちろん)発売されていないので、付け焼刃の北京語でがんばるのですが、
単純な日常会話がなんとかなっても、複雑な旅行プランになると全然伝わりません。

にっちもさっちもいかなくて悩んでいると、食堂のおばちゃんの旦那が日本人だという!
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この繋がりは逃してはいけないと、娘ともバッチリ仲良くなります。
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ワ州に日本人が住んでいるなんて考えにくいが、何度も確認をしても日本人だという・・・。

旦那が帰ってくる時間においでというので、夜に再度訪問!!!


・・
・・・
・・・・
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どーーーーん!(隣はいったい何のお店だろう?!)

そして旦那に話しかけると・・・・・
「よし!」
と言ってあとは沈黙。
結局ただの中国のおじさん!(国籍はミャンマーだけど!)

妻に見栄を張るために日本語を喋れると言っていたのが、まわりまわって日本人ってことになってしまったのか・・・。
真相はわからなかったが、北京語でワ州の歴史を説明してくれました。
3割くらいしか理解できなかったけど勉強になりました。

だいたいどの町にも外国人をかまいたがるお調子者はいると思っていましたが、ワ州の一般人はぜんぜんかまってくれません。
子どもたちも逃げ出す始末です。
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うーんどうしよう・・・。

ようやく遅ればせながら私は悟りました。
支配者に会わなければ話は進まないと!

実はパンサンにはこんな立派な施設が随所にあるのです。
もちろん軍関係のもの。
(いったいこの資金はどうやって調達したものなのか・・・まぁアレなんでしょうが)
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坂の上の厳重に警備された施設に狙いを定め突撃!
軍事政権のトップ=パオユーチャンの名前を頭に叩き込み、私は門をくぐったのです!
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これまでの経験から複雑な文章は伝わらないとわかっていたので、私は北京語でこう言いました。

「パオユーチャン、ともだち、会いたい、水中国から来た」

それをひたすら繰り返していると、物珍しそうにワ州連合軍の兵士が寮からでてきてて私を取り囲みました。
最初は笑顔だったのですが、次第に「(ヒョロガリだし、)なんかヤベー奴だな」と思われはじめました。

終いには一人が銃を持ってきて、

私に銃口を向けたのです!

初めての経験でしたが、存外こわい!足がすくみました。

私は両手をあげて後退りして逃げ出しました。

この後冷静になって考えると、首相官邸に「安倍晋三、ともだち、会いたい」って奴が来たら間違いなく追い返すし、撃たれても文句は言えなかったなと、懸命な私は早々に気がついたのです。

このパンサンにはなにもない。

ムイレ村に行くことを諦めてパンサンを出ようと、行きに使ったハイヤー業者に連絡を取ります。

すると・・・・

断られました!

なんどお願いしてもダメッ!ダメッ!ダメェエ!
「行きは良かったじゃないか」と言っても、そんなことはノーカウント!

この時は本当に冷や汗が出ました。
陸の孤島であるパンサンに閉じ込められと思ったのです。

どうにか打開策を考えようと、宿で北京語を勉強しながら二日考えました。
「パンサン ミャンマーへの戻り方」でもヤフリました。(中国の回線なのでグーグルは使用できない)
それでもどうにもラショーへ戻る手立てが見つからない。

このとき人生の大先輩である蛭子さんから助言が聞こえました。

どうにかしてパンサンを出ないといけないなら・・・・
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ローカル路線バスの旅!!!

バースターミナルにいくと行先が漢字で書かれています。
全部謎!
一番の問題は行先がミャンマーなのか中国なのかわからないこと。
中国への密入国は絶対避けたい!

切符売に地図を出してどこへ行くのか尋ねても、地図を見たことがないから全く要領を得ません。(海外あるあるですね)

このままではジリ貧なので「ええいままよ!」とミャンマーぽい地名のバスに乗りこみました。(漢字が読めてよかった!)
・・・・
・・・・・
・・・・・・
道中どこかのお偉いさんに卓球勝負を挑まれたましたが、卓球はヒョロガリに有利なスポーツなので勝利。
見事ミャンマーのまずまず大きな街へ送り届けてくれました。

もし筋肉を盛大に使うスポーツだったら負けて帰られなかったかもしれません。

この時は疲労困憊だったので柄にもなく飛行機でヤンゴンに戻りました。

ワ州に行くときは帰りの手配も万全にして行ったほうがいいですよ!

お終い

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すごい経験ですね^^
南国しか行ったことがない私は、銃口を向けられたら生き残れないかもしれないw

スリリングな旅ステキですね!
銃口向けられるのは焦りますね。。。
外国人から子どもも逃げ出すのはどういう教育の賜物なんでしょうね?
次回の記事も楽しみにしてます😀

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