柳家さん喬・喬太郎親子落語会

in japanese •  7 years ago  (edited)

私は落語が大好きです。

私の好きな噺家ベスト・スリーの中のひとり、

柳家喬太郎さんが、

師匠のさん喬さんと一緒に私の町にやってきました。

これは行かないわけにはいきません('▽')

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お二人の他に、

さん喬さんのお弟子さんで、喬太郎さんの弟弟子

二つ目の柳家喬の字さん
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林家たい平さんのお弟子さんで
美人さんの
色物・三味線漫談の林家あずみさん
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もみえました。

喬太郎さんの高座は何度も観ていますが、今日の喬太郎さんはいつもとちょっと違う感じがしました。
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「落語はやめて、今からみんなで吞みに行こうよ」

なんて言ってましたよ~(^_^;

本人の弁をお借りすると、

束縛からのがれて自由な気分だったのだそうで、

東京の寄席にいる『邪悪な落語ファン(喬太郎さんの言葉ですよ)』が一人もいない田舎町の高座がお気に召した様子でした^^;

演目は「紙入れ」

旦那が留守なのをいいことに間男の新吉を家に呼び、酒を勧めて言い寄るおかみさん。
最初は拒んで、もうやめにして欲しいと頭を下げてたのむ新吉。
しかし、酒を酌み交わすうちにすっかりその気になった新吉だったが…

そこにあろうことか、帰らないはずの旦那が帰ってきた^^;
急いで裏口から逃げ出したが、うっかり旦那からもらった紙入れを忘れてきてしまう。
しかも、その中にはおかみさんからもらった手紙が入っている。

万事休すの新吉。

翌朝、いつでも逃げ出す心づもりで恐る恐る旦那を訪ね、
よそのかみさんの所で間男をしていたが、もしかしたらそこの旦那にバレたかもしれない。どうしたらいいのか
と相談するふりをして旦那の顔色を窺う新吉に

居合わせたおかみさんが、目配せしながら
落ち着き払って言う。

「若い男を間男にしようなんていう
手練れたおかみさんなら、
旦那が座敷に入る前に
ちゃぁんと紙入れを懐に隠すぐらいのことはするんじゃないのかねぇ。
あたしならやりますよ~」

「そうさなぁ~
それに、間男されるような旦那じゃあ
紙入れになんぞ、気づくめえよ。
心配するこたぁねえ。新吉」

と応じる旦那。

…そんなおはなしです。

いつもながら、

喬太郎さんの演じる「年増女の色気」は秀逸です。

白髪頭のあの太っちょの体でドキドキするような色気を出すんですもの…ほんと驚きです。

しかし…

おかみさんになりきって、新吉に色っぽく迫っている最中…

まさに佳境に差し掛かったその時

喬太郎さんは会場に子供がいることに気づいてしまいました^^;

いまさら演目を変えることもできませんので、

もちろんいつもの通り色気たっぷりのおかみさんを演じ続けましたが、

子供さんの親御さんはハラハラしたことでしょうね^^;

トリはさん喬さん
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演目は「妾馬(めかうま)」

大名・赤井御門守に見初められた妹ツルがお世継ぎを生んだ。

貧乏長屋に住む兄・八五郎に、殿様から
褒美を取らせたいので、城に上がるようにとのお達しが来る。

大家から紋付を借り、
言葉の前には“お”を、
後ろには“たてまつりまする”をつけておけば間違いは無いと入れ知恵され、
年老いた母親を残して城へ。

侍言葉がわからず珍問答の末
なんとか打ち解け、酒の席に。

酔った八五郎は、ツルに

「世継ぎを生んだからといっていい気になっちゃあいけねぇよ。
殿様やお城の皆様に末永く可愛がってもらうんだよ。

おっかあが、身分が違うから孫の顔も見に行けねぇって泣くからよ
その分たっぷりおいらに見せてくんな」

と兄らしい言葉を掛け

涙を誘います。

…そんなおはなしです。

前半は八五郎のトンチンカンな受け答えや、

重臣・三太夫とのやりとりで大いに笑わせますが、

饗された上等の酒を飲むほどに、

酔うほどに、

段々、人情噺となっていきます。

長屋に残してきた年老いた母親が娘の身を案じる様子や、

その場に居並ぶ城内の人々に、妹を頼むと頭を下げる八五郎の兄らしい振る舞いに、

先ほどまで笑いに包まれていた客席も、し~んとなっていきます。

ここは聞かせどころですね。

八五郎そのものに見えてくるさん喬さんを目の前に、

客は、ツルにも、殿様にも、そこに並ぶ人々にもなった気分で

「あにさん、私のことは大丈夫。
おっかさんをたのみますよ。」

「大丈夫だよ。八五郎さん
ツルさんのことは任せておくれ」

と言ってしまいそうな気がしました。

語りだけで、そこに景色が広がる落語という芸の魅力をもっと多くの人に知って欲しいと思います。

落語は世界に誇る伝統芸能です。

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落語は、いいですね。
私は関西なので、
関西弁のものがしっくりきますが、
柳家さんは江戸弁ですよね?
江戸弁もイキでカッコいいですね。
久しぶりに寄席に行きたくなりました。

  ·  7 years ago (edited)

はいっ!落語はいいです!大好きです!
柳家は江戸弁です。私は江戸弁の方がしっくりくるようです。
この頃寄席になかなか行けないので残念です。
お互いにこれからも落語を楽しみましょう。
落語の投稿、是非お願いします。
お待ちしております('▽')
フォローさせて頂きました。
宜しかったらフォローお願いします。

落語はまだ私には無理だと思う分野です。

言葉の後ろに国それぞれの多くのものがありますものね。
もし興味をもって頂けるようでしたら、寄席に行かれてはいかがでしょう。
おすすめですよ('▽')

そうですね〜。寄席も良いですね。挑戦してみます。