僕を変えた音楽教育

in japanese •  7 years ago  (edited)

こんにちは!
 
 今回は、参加することに意義がある№3です。@yasu24 さんが開催されている300文字コンテストに参加させていただきます。

僕はとても勉強がきらいな子供でした。

きらいというよりも、勉強というものの意味をまったくわかっていませんでした。

ノートをとったこともなく、宿題をしたこともなく、通信簿にはいつも「落ち着きがない」と書かれていました。学校も休んでばかりで、小学校二年生の頃、先生から「このままだと落第するよ」と脅かされました。

ピアノを習ったのは9歳のときでしたが、ピアノを弾きながら笛を吹くのが得意なアホの子でした。

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ピアノは嫌いではありませんでしたが、特に好きでもありませんでした。小学校を卒業する前にピアノはやめてしまいました。

とにかく、習ったことを意味もわからずそのままおぼえるということに、僕は何の興味も持てませんでした。中学校でロックに出会って、高校に入ってバンドを組んで、大学のジャズ研でジャズピアノを始めても、練習をたくさんして、スクールにも通いましたが、学ぶということに関してはやはり興味が持てませんでした。

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ですから僕は、バークリー音楽大学に留学するまで五線譜が全く読めませんでした。楽譜には、○や△や矢印を書いてそれを見ながら弾いていました。

メロディをドレミで読むこともできません。僕は、曲をおぼえるときは手の形でおぼえます。ですから、曲をおぼえて楽譜通りに弾くのはとても苦手です。これは今でも変わりません。

楽譜も読めない僕が日本からアメリカのバークリー音楽大学へ留学したのはとても非常識なことに見えますが、行ってみると、僕がそのことで困ることはありませんでした。

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バークリーの音楽理論は非常に合理的です。同じように、教育方法も合理的でした。

ト音記号やヘ音記号がわかる人、わからない人、というレベルからクラス分けがあり、絶対音感のある人とない人にも分けられました。善し悪しではありません。それがある人とない人では、教育方法が違うのです。

そうして学ぶべきものを学ぶクラスにわけられ、音楽理論を教わります。

そこで何より嬉しかったのが、暗記したことではなく、それを使って作ったものが評価されたことでした。日本にいる間は、学ぶことは自分を押さえつけて変えることであるという感覚がありましたが、アメリカでは、学べば学ぶほど自由になるという実感がありました。

僕はアメリカで、勉強がとても好きになりました。一日に五時間以上ピアノに向かい、練習と研究に没頭するようになりました。スタートが遅かったので卒業までには随分かかってしまいましたが、苦しいながらも本当に楽しい勉強生活でした。

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日本では落ちこぼれだった僕ですが、アメリカではガリ勉でした。

バークリー音大のシステムが正しいと言いたいのではありません。挫折をした人もたくさん見てきました。ここではダメでも向こうでは大丈夫ということが世の中にはたくさんあるということです。僕とは反対に、アメリカでは挫折した人が日本のシステムでは優等生になるということもたくさんあります。

ですから、何事も諦める必要はないし、思い詰める必要もなく、比べる必要もないと思うのが僕の考えです。

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  ·  7 years ago (edited)

イベント主催者は @yasu ではなく @yasu24さんですよー

申し訳ありません!!!!訂正させていただきました。@yasu さん、 @yasu24 さん、大変失礼いたしました! !!

いえいえ、お気になさらずに。よくあることだと思います(笑)

@yasuさん、サポートありがとうございます。

本当に申し訳ありません。!!ご迷惑をおかけしました!!!

とても素敵な歴史ですね:)ピアノの前で笑っている写真、生き生きしてステキですね。これを読ませていただいて、映画’海の上のピアニスト’をなぜか思い出しました。笛を吹きながらピアノを弾ける子供ってすごい技です!

  ·  7 years ago (edited)

ありがとうございます!アメリカで、僕は本当に生き返ったような感覚でした。笛はソラシドレファしか吹けないのですが、今思えばCのキーのアドリブでした(笑)

いい出会いや経験があったんですね、比べる必要がないってのは特に日本では難しいけど大切なことだと私も思います
それと、写真に何となくビートルズっぽさがありますがやっぱり影響ありますか?しかしこれは凄い貴重な写真ですね、今見ると白黒も味があるというか

はい!まさにビートルズの時代です!!僕はブリティッシュロックが大好きで、このときは、エリック・クラプトンのコピーをしていました。今でもロック大好きです!
白黒写真で、しかもフィルムなので、味がありますね。少し前までは古くさいと思っていましたが、今は、スマホの写真でいい写真が撮れると白黒にしたりフィルム風にしたりしてしまいます。

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