玉露の里も晩秋の風情です。
私はここの手入れが行き届いた庭が好きです。
苔も水を含んで青々としています。
蹲(つくばい)の水音も心地良く響くほどとても清々しい日でしたので、今日は茶室の玄関を開け放しておきました。
玄関から外に続く七条の線はすぐそばを流れる朝比奈川を表し、その流れは立礼(りゅうれい)席へと続いています。
木洩れ日の立礼席。いい感じです。
室内も素敵なのですが、10席しかないので、団体ツアーのお客様は玄関から上って35名程収容の広間にお通りいただきます。
ここ玉露の里には連日、中国、台湾、フランスなどからたくさんのツアーのお客様がお見えになるのですが、玄関では毎日ハプニング続発です。
これは玉露の里の茶室瓢月亭の玄関にある沓脱ぎ石。
瓢月亭の名の通り、この石には瓢箪の形の中に下弦の月から上弦の月までの満ち欠けが表されているという凝った意匠が施されています。
沓脱ぎ石というくらいですから、当然この石の上で靴を脱いでいただいて構わないのですが、
海外の方にはそこがなかなか理解してはもらえません。
殆どの方がこの石の手前で靴を脱いで、この石を靴下で踏んでから上がられます。
添乗員の方に説明をしていただいても、同じこと。
せっかく沓脱ぎ石の上で靴を脱いでも、後ろに下がって結局三和土(たたき)を靴下で歩いてしまう方や、三和土で靴を脱ぐ方、中には玄関の外で靴を脱いでくる方もいらして、
上がり方がわからないお客様と上がり方をわかってもらえない茶室のスタッフでいつも大混乱です。
確かに本来靴で歩く所を靴下で歩いて、そのまま上がられたら畳が汚れますので、困るのですが、私はこの玄関が綺麗すぎるのが原因ではないかとすっかり諦めています😅
中国語もフランス語も喋れない私にはどうしようもありません。
毎日繰り返されるこの攻防。
日本の文化に触れる事を目的で茶室に来られるのなら、前もって日本の玄関についても知っておいていただくことを切に願います。
#382
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「何カ神秘的ナ図ガ彫ラレタ石ダカラ、キット靴デ踏ンデハイケナイネ」と思って手前で脱いでしまうのでしょうか・・・
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そうですね。この沓脱ぎ石は綺麗過ぎるんですよ〜月を踏むのは抵抗ありますよね。それに平らじゃないし…私はお好きなようにって思って見てます🙄
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